Nothing venture, nothing have. は正しいのですが…。

 Nothing venture, nothing have. という言い方、Nothing ventured, nothing gained. ともいいますが、日本語に訳せば「虎穴に入らずんば、虎児を得ず」という意味です。直訳すれば「冒険をせえへんかったら、何もえられへんで。」ということです。

 そこで、この日英の諺ですが、どうも博打的意味合いが強く、私自身はあまり好きではありません。しかしリスクを教える際には、どうしてもこのような要素が強くなってしまいます。

 昨日、今日と美浜町の小学校で、午前中に第2、3回目の起業教育の授業を行ってきました。リスクとリターンや、出資、プリンシパル・エージェント関係の基本をお話したのですが、小学生は私が思った以上に理解してくれました。その後、まとめのゲームをしました。

 

 3人のスペインの航海者のうち2人に貿易を依頼するという設定で、各ポイントで海賊につかまれば貿易品を一部奪われ、ポルトガルに拿捕されれば貿易品をすべて没収されるという設定です。かなり盛り上がり、とても良かったのですが、何よりもうれしかったことがあります。それはある生徒が半々の確率を考え、期待値を計算して依頼先(エージェント)を選定していた点です。リスクとリターンの関係を学ぶ点で重要なのは、やはり博打にならないことです。

 結果として、「すべて没収パターン」と「運よく没収されないパターン」、また「ノーリスクローリターン」のパターンの選択者が分かれて、授業の目的が達成できました。小学校の先生からも、総合学習にも取り入れたいとのご意見もいただき、とてもうれしく思っています。

 しかし博打にならない教育、この点は投資家教育と共通するものですね。投資家教育でも「投資の学習」が目的であり、「投機」にならないことが重要です。

 やはり小学生に授業をするのは技術が必要だなと感じました。言葉遣いをはじめ、多くの点で専門性を必要とします。教員養成課程の必要性を認識しますね^^

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 昨日の朝、大学敷地内の「ワダチ」にはまりました。こんなところ…、

 

 雪におびえていたら、なんと泥にやられました。美浜町への移動2時間前で「どうしようか(><)」とかなり焦りました。しかし大学の皆様に押してもらったり、牽引してもらったりで、本当にお世話になり、無事に1時間後に脱出できました(本当に本当に大感謝です(><))。「朝の会議だけ出たら、すぐに移動!」と思い、オオチャクをして研究室に近いところにとめようとしたのが仇になったようです。リスクを考慮すべきでした…(反省)

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 昨日の夜、嶺南地区の企業の方々と18時過ぎからミーティング(実は懇親会?、いやただの片町での飲み?^^)をしていました。経営者の方々とお話をすると、経営学の教育に必要な要素、話の内容の濃さと臨場感を随所に感じます(私の場合、青年会議所にも入っていますので、日頃から経営者の方々との接点を多くいただいているのですが)。同じ会話でも、大学の教室の授業では出てこないような暗黙知(経験知)が、突然、ふと言葉として現れかけるのです。

 経営者の方々にお酒が入った状態で学生を前に話していただいたら、実はかなり学びのあるものにあるのではないかと…。もちろん現実的には難しく、冗談の域をでませんが、「その体験談は起業を目指す学生には必須だな。」と思うことが数々あります。

 そのような話の濃さを考えると、Nothing venture, nothing have. は正しいのですが…、そう単純なものでもありません。その具体的な背景を数多く学ぶことではじめて、have something going for one になるのだと思います。

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 ちなみに…、帰宅は午前1時をまわり…、また帰りに乗ったタクシーの運転手さんが饒舌で、着いてから10分以上、福井の観光場所について教えてくれました。この時期は海岸に行くと「海の華」といわれる波しぶきが見れるそうです(^−^)