韓国が日本をリード、近い将来は韓国の後ろ姿さえ見えない状況に…(金融経済教育ヒアリングin韓国)

 22日に小松からソウル入りし、明日26日朝の便で日本に戻ります。

 本当に恐ろしいぐらいスケジュールが詰まった今回の研究出張でしたが、文章には起こしきれないくらいの収穫がありました。

 総括すると、タイトルの通りです。現状、日本も韓国も経済教育が学校教育レベルで浸透していないのは事実です。少し韓国のほうが進んでいるとすれば、大学で社会科学を学んでいなくても、証券金融論」など、日本では経営学部や商学部でしか扱わない科目を、韓国では学部学科を問わず大学の一般教養科目として学べること、また学生からの人気が高いといったところでしょうか。

 そのような意味では現状では日本も韓国も大差はありません。しかし政策的な取り組み度合いが違います。大学や高校には「市場経済」を学ぶための授業を産官学が共同で導入に取り組んでおり、その拡大のスピードは目覚ましいです。その目的は…、ずばりFTAです。

 「なぜそこまでして韓国は経済教育を強力に推し進めようとしているのか」、ということが我々の中で疑問でしたが、ヒアリング相手からこのFTAという言葉が出た瞬間、すべてが納得です。

 政策の意思決定が遅れてしまい、結果として世界の話し合いの場からすら「邪魔者扱い」、除外されてしまった我が国とは違い、韓国は目の前のレベルで話をしていません。かなり先を見据えて、学校教育から着実に基礎固めをしています。

 
 (ヒアリング先の1つです、韓国ではちょっとした建物でも回転ドアが多い?ようです。それとも金融街の特徴でしょうか?ちなみにあるヒアリング先ではエレベータ内が金色テカテカでした。)

 今回は韓国のある会社(証券投資顧問会社や附属研究所を含む金融グループ)の方にヒアリングを、また各業界団体、政府系機関、大学とのセッティングもすべてしていただきました。さらにその会社から、通訳の方と運転手の方までつけていただき、まさに分刻みのスケジュールを効率的にこなすことができました。本当にありがたかったです。

 共同研究者を含め計3名で行った今回の研究出張ですが、毎晩ホテルに戻って遅くまで打ち合わせ、そして3人が共有した認識、それは「韓国の経済は近い将来、再び強くなる。韓国が先を行くことはいいとしても、その反面、日本はこのままでは資本主義国としては取り残される。」という危機感です。「本当に行動をおこさなければいけない。」そう感じた出張でした。

 また今回、私の拙い研究計画書に対し、研究資金を提供してくださった学会にも、とても感謝です。

 スケジュールを詰めすぎて時間がなく、今回は移動の合間に景色の写真撮影などもできなかったので、せめて食べた物の一部の写真だけ撮っておきました(笑) 

 
 
 (ヒアリング先企業の方、通訳をしていただいた方と、移動の合間に中国料理のランチコースを^^)
 
 (韓国の某大学教授の方々と懇親夕食、「正統日式(笑)」のコース料理を^^)
 
 (ヒアリング先企業の方と懇親夕食、「なまたらチゲ」ほか、もろもろ)
 
 
 (共同研究者と会うまでに(私だけ関空からではなく小松から…)一人で食べた「石焼ピピンバ」と「まぜ冷麺」、勇気を出して一人でお店に入ったら、お店の人が親切にしてくれた^^)