The interlude was "Chouzetsu Kawaii !?"−JKT48公演に当選。


JKT48劇場の入り口です)

 今回のジャカルタでは目的や用務は、東インド会社の痕跡を視察することや、インドネシアの金融システムの調査など様々でした。その中で、ジャカルタに行くならばと少し面白いことをしてみました。

 インドネシアには日本のAKB48の姉妹ユニットであるJKT48の方々が活躍されています。日本でAKB48の公演すら行ったことがなく、またAKBというと秋元才加さんだけはお気に入りではあったのですが、既に卒業されています。そのようなわけで今はほとんど興味を持っていなかったのですが、ダメもとでJKT48のチケットを応募してみようと、ホームページから会員登録をして、「遠方枠」という部類で申し込みをしてみました。ちなみに会員登録の際に「推しメン」(お気に入りのメンバー)を選ばねばならなかったのですが、誰ひとりメンバーを知らないので、取り急ぎ2人だけ所属されていた日本人のうちの一人にしました。(ちなみに外国人向けに1か月前から「スーパー遠方枠」というものがあるそうなのですが、思い立ったのが出発3日前だたので、普通の「遠方枠」の抽選に申し込みました。)
 締切翌日のメールで当選連絡がきていました。ジャカルタについた翌日、早速、チケットの交換時間に向かいます。

    
 (宿を出てテクテク歩き、バスウェイの駅に向かいます)

 バスウェイに乗り、ハーモニ駅でBlock M行きの1号線に乗りかえます。えっと、降りる駅名は…、「ゲロッラ〜・バ〜ン・カルゥ〜ノ(Gelora Bung Karno)」、なんかめっさ強いキックボクサーみたいな名前ですが、駅に着くと普通でした(当たり前か…)。

    
 (1号線はジャカルタ中心部の南北の目抜き通りを2両連結バスで走ります)
    
 (駅の周りはビジネス街という感じです)

 Block Mの進行方向に歩き、右手に「FXスタジアム」というものがあります。この中のF3にJKT48劇場があります。

    
 (駅を出ると青空市場をやっていました)
    
 (ちょっと寄り道、どうしても市場となれば職業病で気になります)
    
 (駅から5分ほどの場所にFXスタジアムはあります。到着!)

 ここにきてJKTもAKBもはじめての私はどうしていいかわからず少々焦りますが、とりあえずF3に行くと、すでに人がいました。チケット交換の列に並びます。

    
 (FXスタジアムというので、何かの競技場かと思いきや、大きなショッピングモールでした)
    
 (すでに人がいます。開演2時間半前なのですが…)
    
 (列に並んで無事にチケット購入(交換)完了です)

 一人が当選のために何通も応募したり、替え玉を使ったりしているようで、そのような事態を回避する努力として、申し込みにはIDナンバーや住所が必要になっています。私の場合はパスポートナンバーでいけました。
 パスポートの確認を終え、800円ほどを支払うと、チケットをもらえます。また首か手にハンコを押してもらいます。このハンコは見えないものなのですが、特殊な光を当てると文字が浮かび上がり、替え玉交換の防止につながるようです。
 開演まで仕事をしながら時間をつぶし、いざ入場へ。チケットにはビンゴナンバーが付されています。これは入場の順番を抽選で決めるもので(中は原則として自由席)、私の場合は「4」と打たれているので、「4か?え〜っと4はインドネシア語で『ウンパ!(Empat)』だな」と気に留めます。
 念のため、横にいたインドネシア人に「青のウンパ?はここでいい?(Blue empat, here OK?)」と尋ねます。すると「そうだよ、でもあなたはファー(遠方枠)だから一番左に並べばいい」と教えてくれました。ちなみにチケットは青と緑があり、それぞれにビンゴナンバーが打たれていて、抽選でそのカテゴリーごとに入場していくことになります。
 開始30分ほど前を少し過ぎると、ほどなくして「ファー、ファー」と警備員のおっちゃんが叫び、なんと一番最初に入れてくれます。ただしファーの場合は、1〜3列目までは座れず、4列目以降で自由席、私は5列目の真ん中に座りました。
 中は1列20席、11列までの220席+立ち見となります。満席、満員でした。中は写真撮影禁止なので、とりあえず感想を…。
 素晴らしいです。日本のAKB48の公演は行ったことがないのでわかりませんが、そのパフォーマンスの高さはテレビで知る本家AKB48のものと遜色ないのではないでしょうか。失礼を承知ながら述べると、私は秋元才加さんが抜けたAKBに全く興味はなかったのですが、JKTのしかも研究生のエレインさんは日本のAKBより表情もパフォーマンスも素晴らしいのではないかと感じました。
 なおインドネシアのみなさんは、おとなしく観賞されています。サイリウム(レーザーブレードのような光る棒)を持っている人は1〜2割でしょうか。歌はインドネシア語ですが、サビは日本語または英語、合いの手のファンの掛け声は「チョウゼツ カワイイ!」(よく聞き取れませんでしたが「トッテモ カワイイ」だったかもしれません)でした。アンコールはそのまま「アンッ・コゥッー・ルゥー」でした。
 ということで、2時間の素晴らしい公演の終了後に推しメンをエレインさんに変更しておきました。顔と名前を正確に把握していないのですが、この日のメンバーで写真をみていると、背の低さからみてもきっとエレインさんでしょう。なんかうちの娘がこのような子に育つといいなぁと思える、微笑ましい感じでした。

 日本のサービス産業の海外進出は、アニメ、メイド喫茶など様々ですが、今回のJKT48の公演を見て、これも海外進出の新しいビジネスモデルを構築しつつあるなと感じました。従来は日本のアイドルグループが海外公演を行うスタイルでしたが、このローカライズと海外展開のビジネスモデルは興味深いです。
    
 (街に人は多いのですが、少し高めのショッピングモールやお店には、人はまばらです。)
 人件費が上昇しても、ASEANの中心としてタイがものづくり企業の拠点であるならば、こちらインドネシアは人口2億4千万人、今はまだ静かですが消費市場として極めて高い爆発力を秘めている国だと思います。ちなみにJKT48公演は満員でしたが、見て回った感じ、ジャカルタの外食産業は、タイのように多くが超満員ということはまずありません。むしろ日本料理に限らず、おしゃれなお店は大抵ガラガラです。現地のお店やスタバでさえも十分に席に余裕があります。
 きっとタイの数年前の状況と同じなのでしょう。インドネシアの1人当りのGDPが上昇してくれば、爆発的に外食産業も経済がまわりだすのだと思います。