It is said that there are two traditions related to the rice cake. ー菅原道真と梅ヶ枝餅の2つの伝説
(昨日8日佐賀県の「第42回花とみどりの市」に行ってきました。写真はJR神埼駅から会場に向かう途中の風景)
昨日の8日から30日まで佐賀県の吉野ケ里公園近くで「第42回花とみどりの市」が行われます。市場に興味をもつ私としては、自然発生的ではない市、つまり業者等主導の市で、かつ花や植木に限定されたものが、42回も続いているということに高い関心を持っています。
(「第42回花とみどりの市」は昨日8日から月末まで行われています)
日本でもお寺の縁日など、定期的に長く続いているものはありますが、それらは全て人が集まるところに市ができるパターン、言葉に少々無理があるかもしれませんが言うなれば「自然発生的」といいますか「ニーズドリブン」的なものです。一方でこのような業者等主導では(行政主導も含め)、何らかの仕掛けがないと続かないと推測できるので、どのような要因で長く続くのかは整理しておくべきだと思っています。
この仕掛けが必要、自然発生的か否かなどは、今研究している情報介入、行動介入にも少なからず通じる部分もあります。
さて、この「第42回花とみどりの市」の初日は、到着が午後だったので人こそまばらでしたが、意外に子連れの若い人もいました。興味深く眺めると、日替わりイベントの設定だけでなく、出店の近くに荷物を載せるための車付けスペースがあったり、管理事務所はあるものの「最後に出ていく店の方は施錠を確認する」といった運営上のルール、その他様々に細かい気配りも見受けられました。
(やはり梅は綺麗です。梅の花、竹の林、松の木を見るとほっとします。下は数千円から上は10万円を超えるものまであります。「勉強するよ」とおっしゃっていただいたのですが、さすがに持って帰れません。でも買いたかった。植えるところないけどね…。)
(売っているのは花だけではありません。お店の人曰く愛媛の山から採った石だそうです)
食べ物のお店も揃っています。「梅ヶ枝餅」が売っていました。福岡県太宰府市の名物ですので、佐賀県ではないものの、美味しそうなので思わず買って食べました。焼きたてはパリッとしてとても美味しく、駅で買うものもいいのですが、こちらの味も美味しかったです。焼き餅に餡が入っていて、梅の刻印がされています。
この「梅ヶ枝餅」には、どうやらその誕生に2つの説があるようです。作っているお店がパンフ等に書いているほうが主流派のような気もしますが、そちらはこうです。
太宰府に左遷された菅原道真の生活は、相当に貧しい暮らしをしていたそうです。その様子を見かねた近所の老婆が、菅原道真が好きだった餅を梅の枝にさして提供したというものです。そのことがきっかけで太宰府天満宮の門前町では、梅ヶ枝餅が名物になったとことです。
もう一説では、菅原道真が大宰府に流され消沈していた時に、餅売りの老婆が道真を元気付けるために提供したところ、道真がこの餅を気に入ったそうです。道真が亡くなった後も、老婆が餅に梅の枝を添えて墓に供えたということが「梅ヶ枝餅」の誕生のきっかけというものです。
もしかすると双方とも正しいのかもしれませんね。このような話を知ると、梅ヶ枝餅の梅の刻印が感慨深く見えてきます。
(JR神埼駅前にも売店兼休憩所があります。ここで梅の羊羹やお茶の餅、牧場アイスなどを買いました)
(JR神埼駅から会場に向かう途中、春は長い距離を歩いていても飽きません)
(JR神埼駅前の卑弥呼像、邪馬台国ゆかりの場所のようです。左は会場に売られていた立派な松)
(会場の風景)
(帰りの電車で牧場アイスを食べながらのんびり帰福します)