Is localization required for management strategy ? − 最近のバンコクにおけるサービス産業の状況


バンコクTerminal21内のショップにて。しろたんもタイ進出?いや待てよ、何か違うぞw)

 製造業は言うまでもありませんが、日本のサービス産業の海外進出も今や多くの分野で行われています。ですので、特段驚くような話でもないのですが、しかし私的に少し目に留まったことがあります。

 それはメイドカフェのタイ進出です。それだけであれば、実は以前もアソークのTimes Square(タイムズスクウェアビル)にありました(今はありません)。驚いたことは、お店の場所は違うのですが、そのクオリティは格段に向上しています。

 そもそも私は今まで日本においては一度もメイドカフェに入ったことがありません。しかし何故かバンコクでは先月を含め2回入ったことがあります(笑)。3年前に入ったときは、言葉はもちろん英語なのか、タイ語なのか、日本語なのか今一つで、店の雰囲気もパッとせずという感じでした。結果、「メイドカフェってこんなレベルのもの?」という誤解をもってしまったことも事実です。

 しかし、今回は「(おそらく)これぞメイドカフェ」というものでした!この調査(8月14日〜25日)に同行していただいていた本部長が「(ホテルの近くのショッピングモールである)ゲートウェイの奥にメイドカフェがありましたよ」とおっしゃったので、後日、昼食をとるときに勇気を出して入りました。

    
 (日本では入る勇気が出ないお店もタイでは大丈夫?)

 まずお店に入ると入国料が、また30分ごとにチャージが、さらに入るときにはランプをつける儀式(?)、オムライスが出てくるとクマさんの顔を書いた後、「美味しくなる呪文」を一緒に唱えねばならず、恥ずかしくてさっさと食べて出ようと思っても、メイドさんを呼んでチェックするには、頭の上で猫耳のしぐさをして「ニャンニャン!」と言わねばなりません。いや、これは30代もあと100日ちょっとで終わりいうオヤジにとってはとんでもない試練でしたよw

    
 (これまた合計すると500バーツ近い高い昼食でしたが、とてもおいしかったので良しとしましょう^^)
    
 (会員カードまで作っていただきました。顔写真はNGだそうです)

 いままでサービス業の調査では、ローカライゼーション(現地化)の度合いを注意してモニタリングしてきました。バンコクでは以前はメニューやサービス、内外装、労務管理に至るまで、(それぞれに度合いが違うものの)ある程度のローカライゼーションが必要というのが一般的な認識でした。つまり現地の嗜好に合わせ、それでいて日本品質を低価格で提供するという形です。しかしここ2〜3年でその傾向がやや変わりつつあるように思います。最近に経営方針を転換したある企業グループの例では、ローカライゼーションを避け、つまり現地の嗜好に迎合せず、日本品質をそれなりの価格で提供する戦略で成功を収めています(*)。

 ここには中進国の所得水準の向上による、舶来志向のようなものも存在するようです。そして上記の「ニャンニャン!」に代表されるお店のシステムは完全に並行輸入でした。日本人には日本語で接します。タイ人にはタイ語メインで、しかしその内容はそのままの翻訳です(「ニャンニャン!」は共通?)。

 お店のメイドさんに、日本語はどこで覚えたのかを聞きました。「夢の国」だそうです。ここまで完璧とは(笑)

 そこでなぜ並行輸入だと確信できたかと言えば…、先日の8月28日、29日の東京出張にて秋葉原の本店の看板を見つけたからです。

 
 (さすがに日本では(タイでももう)恥ずかしくて入れません…。違いを発見しました。日本ではお昼からやっていないのですね)

 その替りといっては何ですが、29日に当初予定の有楽町のスィーツのお店に執念で行きました。

    
 
 (飲み食べ放題バイキング1700円がクーポンで1530円になります^^。ここオススメです!ただもう昔のように食べることはできない…って結構食べてるな…)

(*)最も例えば吉野家のように、徹底したローカライゼーションで今も成功を収めているサービス産業も数多く存在します。