株価表示もグローバル化?無料でリアルタイム公開に!−東証が「相場情報使用に関するポリシー」を改訂

 今日の学部生向け授業で「『さ』ではじまる沖縄の名産品は?」と聞いたところ、期待した答えが3番目にでてきました。最初の学生は「さとうきび」、次は「サーターアンダギー」、そしてやっと「さんぴん茶」。私的には、前2者は想定内、しかし3番目のさんぴん茶自動販売機に「普通に」缶やペットボトルとして置いてあることが、少々驚きだったのですが…。

 

 ちなみに「さんぴん茶」とはジャスミン茶のことです。なぜ「さんぴん茶」というのか?それは中国語から来ているようです。中国語でジャスミン茶は「香片茶」と書き、その読み方は「シャン・ピェン・ツァー」だそうです。

 さて、その今日の授業で、需要と供給による価格決定に関連して、株価の形成について触れました。具体例としては全日本空輸の業績が過去最高益という良さにも関わらず、その株価が上昇しないこと、またそれに対して同社社長の不満の意のコメントが報道されたことなどに触れ、同社の株価が上昇しない原因を教室に問いかけました。

 するともう第6回目です。そこそこ時事経済について、みなは慣れてきた様子、さすがに良いコメントが返ってきます。「航空業界全体の将来性の不安」「同業他社である日本航空の業績の復活」「格安航空会社による相次ぐ参入」、これらが教室から出てきたので充分に合格点です。

 それらに対する補足説明に加え、ユニットコスト(1座席を1km運ぶために必要なコスト)が、日本の大手2社の場合、エアアジアなどのローコストキャリアの数倍になっている現状なども説明しました。授業を重ねるごとに、受講者の反応が良くなってきていることを実感します。

 さて標記の件ですが、今までヤフーやその他の無料サイトで表示されてきた株価は20分遅れでしたが、とうとう8月から有料サイトと同様にリアルタイムになるようです。

 どうやらこれは東証の「相場情報使用に関するポリシー」の改訂に関係した処置のようです。

「当取引所では、現在、我が国証券市場の活性化に向けて様々な取組みを行っているところでございますが、今般、こうした取組みの一環として、インターネット等を通じた不特定多数の利用者向けの『オープン型端末サービス』においてリアルタイムの株価情報の配信を可能とすることといたしました。これに伴い、『相場情報使用に関するポリシー』を改訂することといたしましたので、お知らせいたします。新しいポリシーは平成24年8月1日から適用となります。」(東京証券取引所サイトより引用)
とのことです。海外市場ではリアルタイムで情報を流すことが主流になってきているため、東証もこの世界の流れに遅れじということだと思います。

 現代社会のあらゆる場面でグローバル化が進行していることを感じますね。こういう時代だからこそ、日本人としてのアイデンティティの確立はますます重要になってくると思います。