Welcome to the Hotel California!−幻想的で哀愁が漂う曲ですが…


(タイの大学の先生に連れて行っていただいた、バンコクの某レストランの近くにて、2015年3月)

 少し前にFacebookには上の写真をアップしたのですが、この写真いいでしょ!バンコクは夜景も素晴らしいのですが、近景もいい場所が複数あります。この少し幻想的で哀愁が漂う雰囲気がいいです。私はシュールリアリズム(超現実主義)といわれる絵画や小説を好みますが、このような懐古的な風景や音楽も好きです。

 そのようなバンコクで、一度泊まってみたいと思うホテルがあります。「なら、バンコクにいるときに、いつでも泊まればええやん。」ということなのですが、価格帯からすると1000バーツ程度と、とても安価なので、部屋で仕事をすることも多いことから、少し敬遠してしまいます。

 なぜ泊まってみたいかという理由ですが…。

 私は積極的に音楽を聴くほうではありません。そのような私がわざわざCDを探して購入し、その曲だけは車内で大音量で聴くことが多いぐらいお気に入りのものがあります。私の世代より前の方々でしたら、すぐにわかると思うのですが、Eaglesの"Hotel California"です。

 ♪On a dark desert highway, cool wind in my hair, warm smell of "colitas", rising up through the air,…という歌い出しですが、100回聴いても、この曲の歌詞は様々な想像を掻き立てます。最初はまだ何とか意味がわかります。カプリオレかバイクか、何に乗っているかわかりませんが、コリタス(マリファナの隠語ですが、今は死語?)の香りを感じながら、砂漠の中を高速でぶっ飛ばしているわけです。ホテルカリフォルニアを見つけ泊まろうとするわけですが、そこで幻想的な美しい女性が出てきます。彼女をとりまく世界観に触れ、主人公は天国か地獄のどちらかに着いたと思うようです。ワインを注文するとホテルマンが「1969年以降のスピリット(「酒」と「魂」の掛け言葉)は置いていない。」というところからも、死後の世界観を匂わせます。

 サビは有名な歌詞です。♪Welcome to the Hotel California,…ですね。そして最後は、♪You can check out anytime you like, but you can never leave.”好きな時にチェックアウトできますが、ここを立ち去ることはできません(MMO-RPG的な表現をすると、魂がバインドされている?)、と締めています。

 曲も歌詞も、私的には最高の曲です。私はバンコクで生演奏のバーに入ると、時々この曲をリクエストします。この曲をできないバンドマンは、まずいないので。

 脱線していたわけではないのですが、話を戻すと、なぜ泊まりたいのか?です。なんとバンコクに、"Hotel California"という名前のホテルがあったのです。トップの写真のようなホテルかなと期待したのですが、どうもそういうわけではなさそうですが、サイトの写真によると、それなりに雰囲気はあります。

    
 (某ホテル予約代行サイトの写真を引用)

 うん、次、休暇でバンコクに行ったら泊まろう(^^

 なぜ、某ホテル予約代行サイトから写真を引用しているかというと、このホテルのオリジナルサイトを探しても辿りつかなかったからです。Eaglesの曲のサイトばかり出てきます(笑)

 10年ほど前、某株主さんから「社長、会社名や商品名に普通名詞を使うことについて、説明してください。」といわれた意図が、今頃ですが推察できました。普通名詞を使うと、当たり前ですが、今回のように情報に埋もれてしまいます。きっと、あの時の質問の意図はこれだったのでしょう。確かに商標権について、おっしゃっていました。商標登録は今の仕事に従事しているからこそ、普通に経営学を扱う以上に敏感になりますが、当時は深く考えていませんでした。

 もちろんお金を出す価値があると思えば、商標登録はしておくべきです。商標権を取ると独占使用、他人の使用差し止めだけでなく、場合によっては使用許諾や権利の譲渡でお金に変わることもあります。

 そう言っても、実際にどれほど身近なものか?ですが、例えば「宅急便」って普通に言っていませんか?実は「宅急便」は、あの黒い猫の会社さんの登録商標で、普通名詞は「宅配便」です。このあたりは論文を書く際などは、気をつけるようにしています。

 ちなみに商標権をとっても、あまりにも有名になりすぎると、普通名詞に変わってしまいます(争った際などに、裁判所にそう判断されてしまいます)。アメリカのオーチス社は権利を放棄しましたが、自動階段である「エスカレータ」も普通名詞になった事例ですね。

 昨日から4月です。4月のしろたんはお花見です。
    
 (そういえば4月をあらわす「卯月」で思い出しましたが、飲食店の「美々卯」は「うどんすき」の権利をもっていますね。既に司法判断は普通名詞なのですが、同社は商標登録を放棄しないのでしょうか。)
    
 (私が暖かくなってきたと感じる前から、春を感じとって葉を開きはじめたパキラ。どうやら今年もまた大きく成長してくれそうです。)