Contrary to your imagination, the Thailand society may be more rational than Japan. − 今日は敢えてノホホンとした話題でひとつ


(アユダヤに向かう道、このパホ(ン)ヨーティーン道路はタイを南北に走る大動脈。バンコクの戦勝記念塔からスィーパトゥム大学前、タマサート大学ランシット前を通り、北はミャンマー国境メーサーイまで続きます)

 ふとニュースの見出しで「警官発砲 車でパトカー衝突か」なんて出ていたので、てっきりタイのことかと思うと、タイではなく日本の大阪のことでした。日本の方が物騒ですね…。

 人によるのでしょうが、自分達のことを棚に上げて、外国が危ないなどという人もいます。しかしタイ人曰く「日本の震災後の全国規模のデモ(おそらく反原発デモを指す)のほうが、タイの数箇所のデモより大規模では?」と聞き返された経験もあり、外国人から見た日本に触れることも、日本人の気づきの教育には貴重かなと思います。

 一方でタイ人にモップ(デモ)のことを聞き出そうとすると、その質問にはうんざりという人もいますので、タイ人の気持ちを思いやらず、誰彼構わず聞くのも考えものです。ある社長は「7000万人いるうちのたった10万人の話じゃないか」と突っ返します。

 研修参加前の日本の学生も、「タイは犯罪が多く、危険」とか「発展途上国の姿を見てみたい」など、いい感じで勘違いをしてくれています。犯罪や危険ということに対しては、実際にはタイは国際的に安全な場所であること(データも示しています。数字を見ると勘違い度合いが明確になることは結構あります)、また街の姿は東京と変わらない、もしくはそれ以上の発展度合いであること(福井とは比較にならない)ことをその目で見ることで、大いなる勘違いに気づくことから研修は始まります。既にタイは中進国ですね。しかも2015年のASEAN経済の統合ではタイは間違いなくその中心であり、東南アジアでは強い経済を持ちます。

 そのようなわけで、「案ずるより産むが易し」ではないですが、学生も社会人もタイに行くことをおすすめします。学ぶ(気づかされる)ものが多い国です。大学院生らを調査で連れて行く際は、日本との些細な違いはもちろんそこかしらに存在するので、専門との絡みだけでなく、そのような違いに気を留めるよういつも伝えています。

 今回は首都封鎖(道路封鎖)が言われていますが、道路一つをとっても日本とは大きく異なります。今日のタイは大変な日になりかねないので、敢えてのほほんとした話題を…。

 随分前にこのブログかミクシのブログの時代か、その前のジェンカのブログだったか忘れましたが(実はこの公開型のはてなブログFacebook併用)を利用する前は、SNS系のブログを相当な頻度で更新を行うブロガーでした)、タイの道は渋滞が激しいこと、その原因がフィッシュボーン(魚の骨)と呼ばれるものにあることを記載しました(このような原因は現地に行けばすぐに気づきます)。

 タノン(大通り)の左右に伸びるソイ(小道)に番号が振られており(北側が奇数番号、南側が偶数番号という具合)、タクシーに乗るときは「タノン名プラスソイ番号」を伝えることが基本になります。

 マップを上から見ると魚の骨のように見えることが語源です。ソイが突き当たり抜けられないことから大通りに車が集中し、渋滞の原因になっています。

 そのバンコク名物の渋滞も、スカイトレインと呼ばれる高架鉄道BTSや地下鉄MRTの開通、区間延長でかなり緩和されました。それでも学生にタイのフィールド調査レポートを書かせると、年に1〜2名はバンコクの渋滞や車関係のことを取り上げてくれます。

 私の場合、研究分野、研究フィールド柄、タクシーや公共交通機関では移動に限界があるため、レンタカーを使うことがあります。この年始のタイ出張は研究よりも業務が中心でしたが、アユダヤ県(といっても遺跡があるような観光地ではない)やタマサート大学ランシットキャンパスへの移動は、このAltisが役に立ちました。

 ちなみにタイのタクシーはこのAltisですが、前に乗ったとき運転手いわく、新車1台ノーマルで100万バーツ(約333万円)、タクシー仕様で120万バーツ(約400万円)だそうです。この国は自動車輸入に対する関税が半端ではありません

    
 (国際空港から在タイ日本大使館までは、ハイウェイでものの40〜50分程度なのですが、クロントゥーイの出口付近がかなり込む込む)
 
 しかし走っていると、あることに気づきます。「渋滞が激しくなっている!」その理由は一瞬でわかります。小型車ばかり走っています。「これが小型車限定、新車購入10万バーツ(33万円)キャッシュバックの影響か!?」と。

 まだ気づくことがあります。タイの自動車は比較的サイドミラーが大きいのです。車に乗らないと「ブサイクだなぁ」と思うのですが、いざ乗るとこの大きさがどれだけありがたいことか…。

 みな車線変更しまくりなのです。渋滞になると4車線道路を5〜6列で流れている状態は当たり前になります。慣れてくると自分も左右のサイドミラーと死角を目視確認し車線変更で移動します。バイクが横をビュンビュン走るので、サイドミラーが大きいとときどきコツンとされかけますが、しかしこの大きさは助かります。

 さてタイの道路はあまり右折をしません。基本は左折のみ、場所によっては大きな交差点であっても、直進ができず左折しかありません。どういうことかというと、右折をしないかわりに、左折後に適当な場所でUターンを行います。右折したことになります。その後さらにさっき左折した交差点で左折します。すると直進したことになります。

 この一見面倒そうな左折+Uターンですが、そうでないとバンコク近くの運転はやってられません。左折は基本、信号フリーなので、信号待ちがないのですが、一旦信号につかまると5分ぐらい待たされます。日本の信号に慣れていると、最初は相当にイラッときます。

    
 (サイドミラーは利用価値が高いです。右はタイ名物?Uターンブリッジ)

 では最初のフィッシュボーンについてですが、実際に車を運転すると、そのソイ同士の抜け道を覚えると非常に便利です。またこのようなタイの道路事情から、日本とは異なる丁寧な看板がよく出ています。

     
 (タイ語の場合は読むのを諦めますが、抜けれるんだなとはわかります。右は宿泊ホテルの近くの看板)

 日本との違いに注目すると、道路関係だけでも様々な点に気付くはずです。信号が日本に比べ遥かに少ないこと(その一方でニューヨーク中心部の信号の数の多いこと…)、タイ人の車の運転は粗そうに見えますが、割り込み等は日本に比べ明らかに相手を思いやって譲ってくれること、その他様々…。ちなみにガソリンスタンドでは「満タン」と注文するより、「1000バーツ」とかいう注文が主流のようです。私もとりあえず「91(レギュラーのこと)」と言って1000バーツを出します。

 とまぁ、ふと思い出すだけでも、数多くタイの車や道路に関する特徴を挙げることができます。

 ついでですが、コンビニもよく見ると面白いものです。売れ筋を並べるのがこの国でもコンビニの原則なのでしょう。タイでは下のようなものを中心にコーナーを形成していました。

    
 (ローソンではドラえもん文房具の数々、それを買い占める日本人…、それは私…。右はいつものセブンイレブン前に出ている屋台で夜食)

 これどう思います。タイの会社の偽ポッキー12B(約40円)ですが、価格なりのチョコのケチリ方、そもそもチョコがかかっている箇所も少なく、長さも適当…です。

    
 (左は本物18バーツ、右は偽物12バーツ、堂々と並べて売るコンビニ…)