May a national flag carrier also be known as a national airline ? ー ナショナル・フラッグ・キャリアの定義は定まっていないものの…
(スクムビット通りsoi22あたり、この光景がバンコクならではです。高層ビル群の中に広大なまとまった開発地があります。この街はまだまだ新陳代謝を繰り返しそうです)
「♪ぎ〜んよく つらね〜て〜 みなみのぜ〜んせ〜ん …」と終始軽快な高いトーンで続くのは、軍歌「ラバウル航空隊」です。カラオケが大嫌いな私が歌ったことのある数少ないものです。
昨日、ラバウルとは全然場所が違いますが、再びタイ入りしました。私は海外に行くときは、基本的に日系航空会社を意図的に選びますが、その中でも日本航空を使うことが多いです。しろたんとコラボしていること(「JALしろたん(リンク)」の存在)も理由の一つではあります(笑)。しかし根本的な理由が存在します。
同じ銀翼でも、「みよ 銀翼に 興亜の意気 のする 男子日本の 空のみち」と、妙にゴロのいいキャッチフレーズを書籍広告としたのは、我らが日本のかつてのナショナル・フラッグ・キャリア「大日本航空」です。このフレーズは、1939年、東京からサイパン、パラオまで、南洋線定期航空路を開設させた時のものです。
大日本航空は、敗戦と同時になぜか解散させられました。さらに1952年までGHQにより、日本では民間航空事業が禁止されるなどの規制がかかっていました。
今の学生に大日本航空と言ってもほとんど知らないでしょうが、ナショナル・フラッグ・キャリアという言葉の意味は知ってほしいと思います。ナショナル・フラッグ・キャリアとは、国を代表する航空会社という意味で使われます。日の丸を背負っているわけです。
「国を代表する」という言葉の使われ方ですので、「どの航空会社がこの国のナショナル・フラッグ・キャリアか?」といわれると断言し難いのですが、日本の場合は歴史的に見ても、国際線の規模からしても、また極めつけは会社更生法で国がテコ入れをしたという意味からも、現在は日本航空が日本国のナショナル・フラッグ・キャリアであるという見方をするのが妥当と思われます。
経営破たんを反対に捉えて、もはやナショナル・フラッグ・キャリアではなくなったという人もいるようですが、それは間違いだと思います。国を挙げて再生したという根本的な考えに立脚すると、「むしろ」従来以上にナショナル・フラッグ・キャリアといえるようになったのではないでしょうか。そもそも日本の航空事業は全体として航空法で外資規制に守られていますが…。
そこで何を言いたいのかですが、この言葉を少しだけでも頭に入れて、航空会社を選んで欲しいなと思うわけです。学生がお金のない中、安い海外航空会社を選ぶのは仕方がないと思います。しかしさほどサービスや価格が変わらないならば(大きく変われば私ももちろん他の会社を選びますが…)、日本人は日本を代表するフラッグ・キャリアを選ぶという気持ちを持ちたいものです。
もちろんそこに胡坐をかいてずさんな経営を行うことはいけませんが、21世紀中に再度のナショナル・フラッグ・キャリアの経営破たんがないようにと願っています。我々日本人も少しだけでも自国を代表する会社や製品を使う、こういう考えもアイデンティティ形成の小さな一歩です。
(さきほどお腹がすいたので夜食を食べにスクムビット通りの屋台に行きました。この隣でアラブ人っぽい人が同じものを食べていました。タイでアラブ人の隣で屋台飯を食べるというのは、不思議な感覚ですが、これが国際都市ということなのでしょうね。深夜の食事は出来る限りカロリー低めで…、40バーツのチキンのセンミー(細麺)です)