燃える氷−メタンハイドレート

 数年前、メタンハイドレート関連銘柄として、三井造船など関連する企業の株価が上昇し、話題になりました。ここのところ一般のニュースでも余り話題にならないなぁ、と思っていると、昨晩よりメタンハイドレートの採掘実験がはじまったとのニュースが流れています。

 メタンハイドレートは、日本の近海に多く存在するとされています。しかし次世代の資源として注目されているとはいうものの、採掘コストが高いことから、実用化にはまだ課題が残ります。

 分子構造は、メタン分子が酸素原子と水素原子に覆われており、これは低温高圧下の状態で保たれています。私たちが普段暮らす常温の高圧ではない環境では、この構造が崩れ、水とメタンに分かれます。固体状態ではただの(ドライアイスのような)氷に見えますが、火をつけると分離したメタンが勢いよく燃えます。よって「燃える氷」といわれています。メタンを主成分とする天然ガスは石油や石炭を燃やした場合に比べ、二酸化炭素等や硫黄酸化物の排出が少ないという点でエネルギー問題的にも優れています。

 今後の実用化に向けて、海底1km以上深い場所まで水面から井戸のような筒を伸ばし、メタンハイドレート層にて低圧環境にすることで水とメタンを分離、そしてメタンを回収という手法を行うようです。日本において天然ガスの使用は増加していますが、もし実用化されれば今までのように外国からの輸入に頼る必要がありません。つまり今回の実験が成功し、コスト面でも実用化に耐えうる水準に至れば、日本は一転、資源保有大国に変わります。よってこのコストの問題においては、様々な研究分野からのアプローチで実用化へ向かわねばなりません。

 気になるのが、近隣諸国ですね。国連調査で尖閣諸島沖に莫大な原油が眠っているとわかるや否や、今まで全く関心を示さなかった尖閣諸島について、自国に所有権があると恥ずかしげもなく主張する厄介な大陸の国(しかも知財保護の概念に欠ける国)、資源と聞けばどのような手段を使ってでも手に入れようとする元は東欧スラブの小さな村(しかも約束を反故にする国民性)などが西や北西に位置しています。さらに事実をねつ造し竹島だけでなく対馬までも自分のものだと妄想する半島の国(しかもすぐに怒り出す人々)も困ったものです。

 日本の排他的経済水域が実は資源の宝庫であり、日本が世界でトップクラスの海洋資源国家であることが現実化しつつある昨今です。しかし近い将来、一部の近隣諸国が、日本列島そのものに対し、自国の領土だと言い出しそうで怖いですね。