把握と分析、想像と創造を交え、そして戦略へ

 前回の常識問題・時事問題クイズの正答率が比較的高かったので、今回の授業では少し難しめの問題を出してみました。その一部を、抜粋します。

問題2
 2011年10月31日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に新たに加盟した国は?
 1.イスラエル 2.パレスチナ 3.ユーゴスラビア 4.北朝鮮

問題3
 2011年8月に首都トリポリが評議会軍の攻勢によって陥落したことで崩壊した国はリビアですが、ではそのリビアは地図のどこ?
 

問題4
 「ガラスマ」と「グロスマ」、これ何のこと?
 1.ドラクエのモンスターの名前 2.SMAPの新しいテレビ番組
 3.スマートフォンの分類の1つ  4.新しく発見された元素記号

 まだ採点はしていませんが、問題3などは、意外に正答率が悪いかもしれません。正解は、順に2、2、3です。

 しかし時として私が考える推測と、学生の理解が一致していないこともあるので、日々、結果をモニタリングしています。

 ちなみに今日、「私はAKB48のメンバーの中で秋元さんが一番だと思うのに、なぜ世間では前田さんなの?(注:ダメというわけではない、念のため)」と発言したら、学生から「前田さんはやっぱりかわいいですよ」という感想が…。私からみると秋元さんや高橋さんのほうが、見た目はもちろん、元気があり、発するコメントにも好感が持てるので、今以上に人気があってもいいと思うのですが…。これは世代間ギャップでしょうか?30代も後半に入ると、このギャップに危機感を感じるようになりました^^;;

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 今、授業の後半に向けて、キャリアをしっかりと考えるための基礎作りをしています。社会の仕組みや産業を知り、個と個を取り巻く組織の現在を把握し、分析の上、個と組織、社会の将来を予測し将来を設計する(戦略を立てる)、この一連の流れに沿ってキャリアを考えることは、唐突にキャリアデザインを描くことに比べ、遥かに効果的です。

 知識教育には様々に従来のツールがあるにせよ、そこにレアリアを加えて、また把握力には文字言語情報のほか、画像などを、分析力には必要な手法で、また想像にはシミュレーション教材を、創造にはグループワークを適宜織り交ぜ、その上で戦略の導出を行います。

 このような意味では、キャリア教育は社会に出る前の大学という一時点だけの教育ではなく、小中高から持続的、段階的かつ体系的に積み上げることも必要とされます。

 ゲーム理論の考え方のキャリアへの応用も扱っています。まさに「情報を把握し、分析の上、(想像と創造を絶えず行いながら)戦略を立てる」ということです。この基礎的な各要素を徹底することで、深い洞察によるキャリアデザインの構築を授業の後半に目指します。

 国際的な交渉力、いわゆる高度グローバル人材に必須の条件の一つも、この教育を徹底して行うことが必要です。アメリカとの交渉力の違いなどがTPPでは危惧されていますが、教育が変われば解決します。従来の詰め込み式の教育が悪いのではなく、知識教育の先にあるAdvancedな教育を付加することが日本の教育には欠如していただけですから。