政治家というキャリア−当選という結果ではなく、その想いが素晴らしいはず!?

 今朝、新潟県津南町の町議選で25歳の方が当選としたという話題が目に留まりました。トップ当選だったそうです。当選したことも立派ですが、政治家を志した前向きな想いが素晴らしいですね。
 このニュースが気になった理由は、後期で担当している「現代社会とキャリア教育」の1回目の授業にて、キャリアに関する固定概念を取り除くために、キャリアの一通過点である卒業後の進路に言及したからです。会社に就職することや大学院に進学するという選択肢以外にも、思わず笑ってしまう(しかし大切な)職業も含め、多くの道があることを知った驚きを感想として伝えてくれた学生もいました。
 海外におけるギャップイヤーの意義、選択肢としての起業、そして政治家や自由業など、言われてみればそうだなという選択肢を例示すると、自身のキャリアの今後について、白紙の状態に戻って見つめなおすという機会になったようです。
 そのうえで、キャリアに関し、自分と地域、社会との横のかかわりだけでなく、時間の変化という縦のかかわりについても考える、それは自分が成長するという意味だけでなく、地域や社会も変化するという姿を踏まえるという視点を、前回、4回目の授業で説明しました。すると今までのキャリアと今やっていること、それと自分の将来との関係を整理できるだけでなく、地域と社会の変化に対し自分のキャリアがどのような影響を与え、また与えられるのかという、総合的な視点に立つことができます。
 そのような中で、今回のニュースが目に留まったので、当選者のキャリアについて気になった次第です。 
 メディアは、当選者が東大の大学院生(在学中)であること、また女性であることを中心に取り上げています。もちろんそれはそれで注目すべき材料なのかもしれませんが、できればこの方がどのような思想と戦略をもって有権者の心を掴んだのか、特に他の候補者との政策の違いや本人の愛郷心の関係、そしてなぜ今政治家になったのかという想い(たとえば震災が立候補のきっかけとなったのであれば、なぜ政治家でなければいけなかったのか)などについて、具体的な項目を挙げ、また積極的にインタビューをしてその内容を掲載すると、後に続く若い人たち(学生ら)の参考になります。するとニュースの質もさらに向上すると思います。