「ANZ」による「あおぞら銀」の買収報道!?

 あおぞら銀行東京スター銀行かという憶測が今朝方より流れていましたが、以下の引用の通り、どうやらオーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)はあおぞら銀行を第一候補としているようです。

〜引用ここから〜

豪銀、あおぞら銀の買収検討…日本で営業強化か
 豪金融大手のオーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)が、あおぞら銀行の買収を検討していることが、29日分かった。
 関係者によると、ANZは日本の法律事務所と契約しており、あおぞら銀の筆頭株主である米投資ファンドサーベラスなどと交渉を進めているとみられる。
(以下略)

(2011年8月29日15時01分 読売新聞)

〜引用ここまで〜

 あおぞら銀行は1998年に破たんした日債銀のあとを受け継いでいますが、その後、大株主であるサーベラスが上場前に株式を売却し、そして上場後にTOBを行うというモラルハザードが話題になりました(話題になったといいますか、当時は私は大学院生終盤で、金融を中心に研究をしていましたので個人的に印象に残っています)。また直近においても、新生銀行との合併話がありながら、破談(白紙)になったことなど、何かと話題に事欠きません。

 一方ANZは、昨年、名古屋に出張所を設置するなど、微妙に日本に進出する動きを見せていました。もちろんオセアニアの銀行が世界市場に出ていく際には、まずはすぐ隣のアジアを狙うものなのでしょう。

 では「なぜ都銀ではなくあおぞら銀行東京スター銀行か」という点ですが、ある程度まとまった株式をもつ上位株主がいて、しかも日本全体を市場とできる(リテイルを狙うなら、たとえば地方銀行とのネットワークを持っているなど)銀行の中で、買収に際して値ごろ感があるというのが、単純に推測できるところでしょうか(あくまでも個人的な見方です)。折しも先日のムーディースによる日本国債の格付け引き下げに伴い、同行の格付けも引き下げられました。

 さて、本日のもうひとつ話題が野田財務相民主党代表の確定です。財務相が次期内閣総理大臣になるというのに、市場の反応は驚くほど薄いですね(笑)。

 しかし外国人(特定アジア)からの献金が次々と発覚する人よりはいいのかも知れません。政治献金を受ける際に「我々同胞の問題をよろしくお願いしますね」と言われているのに、「外国人だと知らなかった」はさすがにないでしょう。

 その一方で野田氏は「『A級戦犯』と呼ばれた人たちは戦争犯罪人ではない」との見解を持ちます(祖国のために命を捧げてくださった祖先がいるからこそ、今の私たちが存在します。日本人から見ればごく当然の見解というべきです。未だ特定アジアの人の主張を、自分たちの意見と勘違いして受け売りしてしまう日本人がいるのは悲しいことです。日本のために命を賭けた祖先をないがしろにすると罰が当たります)。

 私は同氏に関して、対立候補の人とは全く逆の印象を持っていましたので、この点においては少し安心をしています。ただし財務相とはいえ、経済の手腕はわかりません。ただ少なくとも私も増税に関しては、一刻も早く取り組まないといけないという危機感を持っています。もちろん個人的にはほぼすべての人の意見と同様に税金が上がるのは嫌ですが、今の日本の財政は個人レベルのエゴを通せるような状況ではありませんので。