愛国心と起業の深い関係!

 私は常に「"祖国を愛する心"は"ビジネスの創成"に必要です」と口癖のように言います。「なんとなくそうかな」と思う人もいれば、「どうして?」と感じる方もいると思いますし、実際に起業や経営実務を経験された方は「そのとおり!」と納得していただける人も多いでしょう。この理由については後半に簡単に記載します。


 さて神奈川県立I高校のS教諭が、日本史の授業でハングルを教えたり、朝鮮人虐殺現場の見学を企画していたそうです。昨日、未明に産経サイトで以下のようなニュースが流れました。

〜ここからニュース引用(産経サイト)〜

横浜の県立高校 女性教諭が日本史授業でハングル指導 「朝鮮人虐殺現場」見学企画も
8.25 02:07

 横浜市にある神奈川県立高校の地理歴史科の女性教諭が日本史の授業で生徒にハングルを教えていたことが24日、県教委への取材で分かった。県教委では授業は学習指導要領に定められたものといえず教育内容として不適切と判断。こうした授業をしないよう学校側を指導した。教諭はこのほか、「関東大震災のさいに起きた朝鮮人虐殺現場」を見学するよう企画し、生徒に参加を募っていたことも判明。県教委はこれも指導対象とした。

〜引用ここまで〜


 あえてコメントをするまでもなく、開いた口が塞がらないぐらいの話ですが、もっと不思議なのは神奈川県教育委員会の対応です。学校には指導をしたらしいですが、「生徒や保護者、県民に疑義を持たれる行為だった」と判断し、「歴史事象に対して多様な考え方がある中で、一方的な解釈は望ましくない」としたものの、「校外学習は実行されなかったので教諭本人への指導や処分はしない」ということです(同ニュースサイト)。

 県教委のこの対応は、言っていることと実際の行動が一致していません。実際に校外学習が行われなかったのは、生徒の正しい判断があったからであり、またその保護者が県教委に問いただしたからこの件が判明したまでのことです。他の高校、他の生徒であれば、当然、この校外学習は行われた可能性があります。

 またハングルを教えていたという点については事実であり、この点に関して何の処分も本人への指導もないというのは、完全に後期中等教育における監督構造の崩壊といえます。

 高校の教育は大学の一般共通教育(教養教育)ではありません。ましてや、高校日本史は語学の授業でも、哲学や思想教育の場でもありません。同行為は厳正に処分されて然りといえます(厳しい言い方かもしれませんが、少々の逸脱というレベルを遥かに超えています)。

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 さて冒頭の愛国心と起業の関係ですが、複数の根拠に基づいた私の見解です。一つは会社制度の成立といった歴史的側面(私はこの部分に比較的重きを置いています)、また現実として会社が国の経済を支える社会的公器という側面、この二つは言うまでもありません。これら以外にも、もう少し現代の起業という実態を見ると以下のような説明にも一理あると考えています。

 それは「愛国心の形成の土台は郷土愛であり、郷土愛が起業にとって重要な要素のひとつとなる」というものです。

 まず予め前提の説明として、愛国心と郷土愛(愛郷心)について触れておきます。この関係には相反する二つのとらえ方があります。ひとつは郷土愛は「国全体よりも生まれ育った地域を愛すること」という相対的なとらえ方です。場合によってはそのような意図でこの言葉が使われることもあるかもしれません。しかし私がここで述べる郷土愛とは、「生まれ育った地域を愛することであり、その地域を広い視点で考えると愛国心と同義になるもの」です。

 後者の視点に立ち郷土愛という言葉を定義すると、愛国心と郷土愛に関してニアリーイコールの関係を想定していただけると思います。そこで郷土愛を育むことが、起業につながる(そして日本経済の再生に寄与する)ことを手短に説明します。

 まず起業の形態、この一つに地域ブランドを商材としたもの、また地域の活性化を目的としたものがあることです。これは地域を広く見れば、当然、日本ブランドという考え方もできます。実際に起業の大きなきっかけとなるものの一つにビジネスプランコンテストがありますが、日本全国で数多く行われている同コンテストでは地域に関連したアイデアが数多く見られます。

 また郷土愛は、地域への人材の定着につながり、その結果、地域経済の活性化に直結します。するとそこに様々なビジネスが集まります。いわゆる広義の集客効果になります。

 このように郷土愛(愛郷心)は起業には重要な要素となり得ますし、その郷土愛は地域を広げるとまさに愛国心となります。

 産業の空洞化が懸念されている昨今ですが、もちろん愛国心から日本に本社を設立したり、生産拠点を日本に残すという可能性も否定できません。人材の空洞化もしかりで、海外に出るのが嫌だなどというネガティブな意味合いでグローバル人材となることを拒むのではなく、日本国が好きだから日本に残りたいという考えも生まれるかもしれません(ちなみにグローバル人材を育てるための幅広い視野を持つための教育と、一方的な思想の押し付けは異なります。混同している人もいるようですので、一応)。

 愛国心と起業の関係というのは、先に述べた2つの大きな理由以外にも、このような点からも密接に結び付くのではないでしょうか。

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 すると教育の重要性を再認識(再々々々…々認識ともう教育こそ国の礎なのは当たり前ですが)します。国一丸となって再生に取り組まねばならない昨今の日本にとって、冒頭のI高校のS教諭の行為が如何に愚かな行為か、論を俟ちません


 余談ですが、最後に最近私が食した福井の郷土素材を紹介します(ちなみに私は京都出身です)。このような郷土素材が受け継がれているのも、郷土愛をもった人々が郷土ビジネスを続けてくださっているからこそですね。

1.
 
 (越前ふくいの特産品「黒真珠」、黒い「にんにく」です)
 
 (こいつを使って肉を焼くと…)
 
 (確かに広告に偽りなし。トリュフに似ていい感じです。ではありますが、にんにくスイーツとして食したほうが、もっと美味しく頂けそうです)
2.
 
 (先週、ある異業種の会の後席で食した、福井で育った大きな鮎です。稚魚は滋賀県の琵琶湖で獲るようです)

3.
 
 (福井県大野産の「がんも」らしいです(嫁いわく)、しっかりとした歯ごたえで、味のあるものです。おすすめです!)