「3D-MMORPGで学ぶ経済とキャリア」について話しました!

 昨日、ある異業種交流の会において「起業に必要な能力とは?〜株式会社設立の起源から考える」というタイトルでお話をさせていただきました。最初の導入において、自身の研究分野の紹介に加え、社会的活動、特にNPO活動の領土領海問題に関しても触れました(こちらの話も好評でした)。

 本題では、3D-MMORPGが経済とキャリアの教育につながることに触れています。時間が60分に限られていたので、かなりの早口ですすめ、説明も飛ばし飛ばしだったのですが、久々に自身が関わっている様々な領域について、言いたいことを、言いたい放題に述べてきました!(私の悪い癖でもあるのですが、テーマが自由といわれると、話があちらこちらに飛んで、授業でも講演でも時間を超過しがちです。過去に青学大同窓祭の公開講座では30分以上、時間超過をしたことがありました。その反省から、最近はパワーポイントで予めシナリオを固定しています…。)

 最初に「起業に必要な能力とは何でしょう?」と問いかけると、自営業をされている方からきっぱり「ねばり」という答えがいただけました。大学の学生とは違い、やはり社会人の方の答えは現場に即したものです(しかし最初から「ずばり」解答のひとつを出されると話もしずらいのですが(笑))。

 その後、3D-MMORPGの可能性の話を含め、コミュニケーション、踏み出す一歩のチャレンジ、リスクの認識、その他について説明を行いました。

 しかしオンラインゲームに対する世代間の認識の差も感じます。40歳前後までの方は、いわゆるデジタルゲーム世代なので反応もよいのですが、それより上になると、ゲームと教育とは別と考えるのが、今のところは一般的なようです。

 その後の懇親会で、企業勤めをリタイヤされた方(そのあたりの世代の方)は、3D-MMORPG自体が全く想像つかないともおっしゃっていました。もちろん世代の幅を意識して、「仮想の世界が創造されたサイバー空間の中で、自身のアバターを操作し、他のプレイヤーと協力作業を行う」ということを、画面を交えながら本題の前に説明したのですが…。

 
 (この世界も経験したことのない人には全く想像できないようです)

 全くオンラインゲームに触れたことがない人は、3D-MMORPGになると想像もつかないものということがわかりました。デモ画像を用意したほうが良かったかもしれません(^^;。

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 この会には福井大の前の学長でいらっしゃる児嶋先生がいらっしゃいます。懇親会では横の席に座らせていただけたので、原発事故について色々とお伺いすることが出来ました。第一原発だけ地下に非常用電源装置があったことが問題であったようです。津波の水がひいても第一の非常用電源装置だけは水に浸かっているとのことでした。津波は想定外ということだったのかもしれません。

 危機管理に関して、「想定外」の事態というものは本当に恐ろしいものです。しかしそのような事態に備えるためにも、今後、社会科学も含む様々な原子力の隣接分野の学問が必要なことを感じます。今回のような事故がおきると、世論は一気に原子力発電反対へと傾く懸念も想定されます。賛否の結論は別にして、そのようなときに感情論だけで事が決定されることにも怖さを感じます。

 もちろん経済性、実現可能性、二酸化炭素排出に関する環境への配慮、それらをすべて考慮のうえで、原子力発電がなくなっても将来的に不自由がおこらないというのが理想ではあります。しかし理想が通るほど私たちの住む社会が完璧なものではないから、何を選択するかという切実な問題に直面するのですね…。