大事なことを忘れていませんか?日本国債格下げで・・・

 先ほど家に帰って、ニュースを見てびっくり…、「とうとう」というか、「やはり」来ました…S&Pによる日本国債の格下げです。崖っぷちのところまで来ましたね…。民主党の政策に期待できないからという、もっともな理由まで発表してくれているみたいですが…。

 しかしネットなどのニュースを見ても、有識者は意外にみんな落ち着いている様子です。

 「円の信用がなくなり、円安になる」⇒はい、そうです。ただし、インフレ懸念はでますけど。

 長期金利が上昇するかも知れませんが、2002年の格下げのときは、上昇しなかった」⇒はい、懸念はありますが、すぐにという危惧はないかもしれません。

 とまぁ、この程度の一般教養的な議論であれば、さほど危機的というところまでいかないので、いいのですが…。

 「日本国債の90〜95%は国内で消化しているので、海外勢の売り浴びせは限定的だろう。」⇒え?えええ?確かに90〜95%は日本国内の消化というのは事実ですが、それこそ問題でしょう!

 忘れてはいけないのが、ここ最近も経験した金融危機です。「90〜95%は日本国内の消化」という部分、それがリスクを担える個人投資家保有の割合であれば、言っていることは正しいですよ。しかしその90〜95%のうち、どれだけ日本の金融機関が持っていると思っているのですか?

 そうです。日本国債の格下げは、日本国債の価値の下落になり、日本国債を多く保有する日本の金融機関の資本の目減りにつながります。つまりそうなれば今度は日本発金融危機ですよ。

 マスコミが専門家のコメントとする有識者って、本当に有識なのか「株価には中立?」、これこれ、金融株の暴落が来たら中立どころじゃすまないよ…?

 首相の「そういうことには疎いので」コメントも「え?」というか、悪ふざけが過ぎたコメント(むしろ開き直りか?)という印象ですが、さすがに有識者コメントぐらいは、もう少しまともな危機感を持ちましょうよ…。