出る杭を打たない教育が重要です!

 本題に入る前に、ちょっとしたクイズです。以下の8つの用語を、小学校高学年の子供が知っていると思われる順に並べてください。正解しても何も出ませんが、意外に難しいと思います。なお今回はアンケートの回収数が少ないこともあり、1位と2位(全員説明できると答えた言葉)、7位と8位(ほぼ全員が聞いたこともない言葉)は同じ順位でした。

 ①会社(かいしゃ)   ②経営(けいえい)   ③リスク
 ④貿易(ぼうえき)   ⑤利益(りえき)    ⑥配当(はいとう)金(きん)
 ⑦出資(しゅっし)   ⑧証券(しょうけん)取引所(とりひきしょ)

 1、2位から7、8位を完全に当てるのは至難の業ですが、1、2位と7、8位はわかるかもしれません。なお、これは小学校でアンケートをとって、説明できるものに3、知っているものに2、聞いたこともないものに1をつけてもらって集計した結果です。

 結果発表です。1位①会社(かいしゃ)、同率1位④貿易(ぼうえき)、3位⑤利益(りえき)、4位②経営(けいえい)、とここまでは平均2ポイント以上を獲得しています。「貿易」を全員が説明できるというのは少し意外かもしれません。今度、小学校の先生に何か理由があるのかを聞いてみます。

 では次です。5位③リスク、6位⑥配当(はいとう)金(きん)です。「配当金」という言葉は両親から聞いたのでしょうか?^^「リスク」もきわめて2に近い数字でしたので、まずまずの健闘ぶりです。

 そして最下位の2つは、やはり、7位⑦出資(しゅっし)、同率7位⑧証券(しょうけん)取引所(とりひきしょ)でした。ここは予想通りですね。

 この用語のアンケートだけでも、カリキュラムを組むうえで、かなり参考になります。

 では本題なのですが、

4.あなたは将来、会社の社長になりたいですか?
(とてもなりたい・なれるならなりたい・どっちでもいい・あまりなりたいとは思わない・ぜったいになりたくない)

6.あなたは班長や学級委員長になりたいですか。
(とてもなりたい・なれるならなりたい・どっちでもいい・あまりなりたいとは思わない・ぜったいになりたくない)

という2つの質問をしてみて、それらの結果の相関係数を計算してみました。相関係数は−1から1までの数字をとり、0なら無相関、つまり2つの事象は全く関連性がないということになり、プラスなら正の相関(片方が増えれば、もう片方も増える関係)、マイナスなら負の相関(片方が増えれば、もう片方は減る関係)であり、その絶対値が0.3より大きいと「お、なんか関係してるんじゃね?」ということになり、0.6を超えると「確信的に関係してるじゃん。」となります。

 この相関係数、現状のサンプルでは、・・・、なんと0.669894…!!

 ある程度の相関は予想していましたが(私的には0.4〜0.5ぐらいを想定)、これは高い!ということは、学級委員長に立候補が出るような教育を!親は「他人様と同じようにしておきなさい。」はもうダメです!出る杭を打たないで、もっと出しましょう。(といっても、私の子供時代のように、天邪鬼すぎるといけませんが…)また運動会の50m走で、手をつないで全員でゴールしましょうなどというふざけた教育は言語道断、何が何でも勝つ!という教育も必要なのかもしれません。

 ちなみに起業教育の授業前の用語を知っているかどうかと、社長になりたいかの相関係数は0.147442、こちらは意外に低いです。しかし起業教育を受けた後の相関係数の変化なんて調べると面白いのかな、と考えています。この数字がマイナスではなくてホッとしています(笑)