Its honesty is wonderful! Let's read a newspaper.−その潔さは気に入った!そして日本人よ、これからも新聞を読もう!


(今回の東京出張にてホテルでもらった新聞)

 今回の東京出張のホテルでも新聞をいただいたのですが、選択はできず朝日新聞でした。大きく国益を損なうともされる世紀の大誤報をしたことが、一時期の同紙のシェアを大幅に減らした要因であることは想像に難くないのですが、最近は各紙ともに部数を減らしています。

 また正確な数はわかりませんが、印刷して販売店まではいくものの、実際には配布されない部数を指す押し紙の問題もありますので、その部数の減少はデータ以上に激しいのかもしれません。20〜15年前ですが、自社の広告を、販売店や折り込みセンターに持ち込んだことが何度もあります。販売店の方と親しくなってきた頃、対応してくれた方が申し訳なさそうに「お兄さん、○千部扱ってるって言ったけど、実際は少し減らしていいから。」みたいなことを言われ、その時にはじめて押し紙問題を知りました。確かに問題ですよね。公表がとあるエリアの5つの販売店で2万部だったとして、最初は確か1枚4円の折り込み料、計8万円を支払っていましたが、実際には1.5万部しか配られていなければ5千部分2万円は無駄に折り込み料を取られてしまうわけです。それ以来、私は1割ほど少ない部数を持ち込むようにしていました。

 さて、朝日新聞の現在の報道姿勢について…。同紙を読んでみて思うのは、メディアとして「この程度の批判的な見解は当然では?」とも思います。ただ10日に「安部政治を問う(下)」という小見出しで「お、早速来た〜!」と思えば、11日には「ジャーナリストよ、原点に返れ」として、政府批判を遠慮するジャーナリストへの呼びかけ的な内容が続きました。徹底してますね〜(^^;)。元早大総長の記事として掲載されていましたが「『報道の中立』を声高に求める政府・与党と、政権批判に遠慮がちとも映る報道機関」という文言を載せている点で、同紙は中立な報道を目指していないことを公言する潔さ(笑)に、私はかえって清々しさを感じました。

 (一社)日本新聞協会のデータによると、新聞発行部数(日刊紙)は2000年の53,708,831部から、2005年の52,568,032部、2010年の49,321,840部を経て、2015年の44,246,688部と、特に最近の落ち込みが激しいようです。なんと2000年には世帯当たり1.13部をとっていたというから驚きですね。ちなみに2015年は世帯当たり0.80部だそうです。

 ただこの数字の落ち込みが危機的かというと、そうでもなさそうです。同法人は世界との比較データもとっています。成人人口千人当たり部数(日刊紙)として、日本は410.0部だそうです。同データを出している37カ国の中では堂々の1位じゃないですか?個人的なイメージとして、ワシントンポストなど有名な新聞社があるアメリカのほうが多いと思いましたが、同データではアメリカは157.4部とのこと、ちなみに上位は2位ノルウェー368.2部、3位フィンランド337.6部、4位スウェーデン302.9部、5位インド292.7部だそうです。インドが5位というのも失礼ながら少々意外だったのですが、もっと驚いたのはイタリアが61.0部だそうで、この少なさも驚きですね。

 さらに気になったので、同社データの都道府県別も見てみました。先ほど今の日本の世帯当たりの部数が0.80部という数字を出しましたが、同データで1位の県は…なんと我らが福井県の1.05部、2位富山県1.04部、3位奈良県1.03部、4位群馬県1.02部、5位石川県、鳥取県島根県1.01部です。

 こうやって見ると、国別でも、都道府県別でも、傾向として学力の高さと新聞普及率は正の相関にあるとみて良さそうです。よし、わが家も子供たちが文字を読むようになったら、数社から新聞をとることにしよう!できれば報道姿勢が正反対の2社を入れたいな(笑)