米国の大学における起業支援の凄さ!?

 偶然、米国大使館の日本語ページを目にすると、その情報発信の量と質の双方に驚きます。米国の情報を知りたい場合は、一見の価値があります。

 その米国大使館のサイト内に、"American View"というものがあります。そこでは、様々な記事が掲載されていますが、その一つでは米国の大学における起業支援の様子の一端が伺えます。

 米国国務省の「スタッフライター」という肩書をもつアンジェイ・ズワニエスキー氏の記事では、uProdigy社という教育サービスを提供する会社の成功例が掲載されています。同社が成功するきっかけとなったのは、マサチューセッツ工科大学(MIT)が行うビジネスプラン・コンテスト($100K Business Plan Competition)とのことです。同記事によると、米国では学生や教員の起業家精神を促す大学が増えているとのことです(まだ増え続けているのか!)。

 今日の午前中、私が所属する産学官連携本部の起業支援部のミーティングがあったのですが、ちょうど福井市が行うビジネスプランコンテストと、大学が行う起業支援についての議題でした。本学でも、米国の大学のような好循環を生むまではいかなくとも、方向としては米国と同様の流れにはなりつつあります(まだまだ大きな溝というか、差はありますが)。

 同記事によると、「1970年の米国では、起業教育・支援に関する講座はほとんどなかったが、2000年に入ると約1600の大学が2200の起業家育成講座を開講するまでになった」とあります。米国MITにおいても、学部の壁を越え技術的専門知識と経営能力を結びつけるために起業家センターを開設したとのこと、そして現在、なんとMIT関連企業が毎年およそ150社設立されているとのことです。

 日米の環境の違いはありますが、日本でも数多くのビジネスプランコンテスト、アイデアコンテストが開催されています。このようなコンテストと起業教育講座を全学的な起業教育センター機能にて有機的に結び付け、1大学から年100社以上のスタートアップベンチャーが生まれれば、日本経済にとって相当なインパクトになると思います。

 もちろん私の学部の授業「現代社会とビジネス」でも、ビジネスプランコンテストへの挑戦は、高い評価材料としています!

(お知らせ)
 来たる英国での学会発表準備ならびに海外調査研究、その渡航、またその他の業務がドドっと押し寄せていますので、帰国後の7月上旬まで、当ページの更新が滞るかもしれません(^^;。