キャリアとCareer、社長のCareerの雑感

 ディー・エヌ・エーの創業者である南場氏が6月末で代表取締役を退任されるとのことです。一身上の理由による退任ということですが、創業以来、素晴らしい個性で同社を引っ張ってこられ、モバゲータウンで大きく同社を成長させた方ですので、会社自体もそのカラーが変わるのかもしれません。

 一昨日、県立大学の先生がこちらに来られて、私が「現代社会とキャリア教育(Career Education in Contemporary Society)」という科目を担当していることから、「Careerの教育」についてヒアリングをしていかれました。あえてキャリアと書かずにCareerと記載したのは、その先生とも意見が一致したのですが、日本のキャリア教育が、一部の大学では「就職のための支援教育」という間違った(もしくは「独自の」)定義になっていることによります。本来のCareerの教育は、人生設計を踏まえたLong Termなもののはずなのですが、これも今のご時世の影響でしょうか。

 さてそのキャリアの教育については、未だに転職をネガティブに捉えられる方が多いようです。もちろんこれも日本と外国の就業環境の違いがその背景にあるようです。しかしCareerを考える場合は、転職に前向きになることも必要です。

 特に起業教育という視点から、Careerの教育について考える場合、社長のCareerは特殊です。退任後にまた会社を創業される方もいれば、好きなことや趣味を追及される人、そのほかにも様々なパターンがあります。社長のCareerも一昔前のように何年も会長に座り続けるというのは少なくなっていくのかもしれません。

 先日、高橋名人もハドソンを退社されるとのニュースが流れました。特にソフトウェア産業は人の入れ替わりが活性を生むのかもしれませんね。