第8回京都大学起業教育研究プロジェクト

 10月1日(金)、京都大学桂キャンパスにて、
第8回京都大学起業教育研究プロジェクトを行いました。

 当該内容のブログを記入するのが初めてなので、同プロジェクトについて簡単に記載します。

 起業教育に関しては、日本でも数多くの取り組みがなされているものの、教育現場では極めて断片的です。これは私の研究履歴を見てもいえるのですが、お恥ずかしながら完全な提言が出来ていません…。そしてここ数年の日本における開業率の低迷をみても、起業教育の成果が結実しているとは言いがたいものです。

 このような現状から、体系性や継続性にも重点を置いた起業教育研究のあり方を追求すべく、京都大学前副学長(現京都大学VBL施設長)の松重教授を代表として、同研究を行うこととなりました。

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 そして1日は、お忙しい中にも関わらず、ご協力をいただいているパナソニック株式会社から桂副社長がお見えになり、同研究について、お話をさせていただきました。

 「体系性という観点から、まずは小中学生を対象とした教材研究を行っていますが、将来的には松下政経塾京都大学経営管理大学院の教育へとつなげられるような教育を目指しています。」

 このようにお伝えすると、桂副社長は
「うちの創業者は、学歴という点では、合わないかも(笑)。」
と冗談をおっしゃっておられました。
そこは時代や環境の違いもあると思うのです。

 しかし同社の理数教育等への寄附・協力の比重はとても大きいものです。お話される内容からも、一企業の話ではなく、これからの日本の教育やものづくりはどうあるべきかというものでした。

 私が10年以上前に、ベンチャービジネス研究をするきっかけになった本で、ダイヤモンド社から1997年に出版された「起業家列伝」というものがあります。特にその本の中の松下幸之助氏の言葉、
「国家社会の大事のためには、会社をなげうつ覚悟がある。」
という一節を思い出しました。

 当時、大学院生だった私は、特にこの言葉に感動したのを覚えています。それが確たる理由かどうかは別として、その頃から、ファイナンス研究⇒中小・ベンチャー企業研究へと傾いたような気がします。
(指導していただいた教授が「中小企業論」がご専門であったことも、理由の一つです^^。)

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 同プロジェクトも、2010年の8月が正式スタートですが、もう第8回目が終わりました。

 第1回京都大学起業教育研究プロジェクト 8月9日
 第2回京都大学起業教育研究プロジェクト 8月16日
 第3回京都大学起業教育研究プロジェクト 8月23日
 第4回京都大学起業教育研究プロジェクト 8月30日
 第5回京都大学起業教育研究プロジェクト 9月10日
 第6回京都大学起業教育研究プロジェクト 9月15日
 第7回京都大学起業教育研究プロジェクト 9月27日
 第8回京都大学起業教育研究プロジェクト 10月1日

 教材開発の方では、まずは小中学生向けのテキストを執筆しています。これからも頑張っていきたいと思います。